裏世界ピクニックごっこ

『裏世界ピクニック』とは、2017年から早川書房から刊行されている小説である。

著者の宮澤伊織はデビュー時はライトノベル分野で活躍していたが創元SF短編賞を2015年に受賞したSF作家である。

『裏世界ピクニック』は都市伝説の異形がうごめくちょっとおかしな"裏"世界を女の子二人が探検する話で、都市伝説やインターネットロアが好きな人は小躍りしてしまうと思う。

その裏世界をイメージして写真を現像した。

真っ黒な池で鯉が元気に泳いでいた

色彩があるのはカラーコーンと鯉の赤だけ

ほこらにはワンカップがお供えされているが、人の気配はない

小さな富士塚には手すりと鈴がついている。

誰かがここにいることを広く知らせるために。

石造りの階段。何者かがしょっちゅう行き来するのか苔むしてはいない。

石造りの鳥居。しっかり境界がもうけてある

主のいない蜘蛛の巣

石の灯篭をゴーストが彩る

生い茂る木、枝ぶりごとにある葉っぱの隙間

誰かが絵馬を奉納した痕跡。小さな鳥居と小さな祠

閉鎖された井戸にまつぼっくり。